SCOOP CREATION WORKS Zip 566-0024 Shojyaku Hommachi Settsu C. Osaka Japan
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Gibson ヒスコレをハカランダ指板に!おまけにリシェイプ、アーチの修正も?
ご自分から言われるほどのレスポフェチさまからのご相談。パーツはほとんどいわゆるビンテージのレプリカパーツに交換済み、塗装もネックシェイプも一度やりなおしておられますが、それでも納得いかず、ついには指板をハカランダに!ポジションインレイやサイドドットもお気に入りを持ち込んでの作業となりました。
腰の引ける依頼だったのですがお客様のあまりの熱意に断れなくなってしまいました(笑)
指板張替えとなるとネックの厚みももっと薄くしたい、塗装もだめになるので塗りなおし、ならばついでにトップアーチも出来る範囲で修正して見よう、と大掛かりになって行きました。
まずはパーツを外して眺めます。お客様のコダワリポイントをチェックしつつ、どこから手をつけるか、作業の注意点の洗い出し、よりオールドに近づけるための寸法変更点などいろいろ考えつつ、資料を調べ、材料の手配などなどで始まりました。
念のためバインディングとボディ、ネックの接合ラインに軽くカッター傷を入れて一緒に木がめくれないように注意しつつアイロンで指板を熱して接着剤を柔らかくし、アートナイフを少しずつ合わせ目に差し込んで行きます。
剥がれました、ふぅ。
採寸しつつ、ネックのリシェイプはあとどれくらい攻めることが出来るか、トラスロッドの溝の深さを知る必要があります。
他人の情報を信じて作業をすると大事故になりかねませんので小さな穴を開けて深さを調べます。
さて、指板の無いうちにトップのアーチを削って見ます。
立体感をリアルに直したいのはやまやまですが、盛り上げることは不可能ですから
出来る範囲で頑張ってみました。
見て、さわって、資料見ては削り、の繰り返しです。
アーチを直したところで指板に戻ります。
今回、希少で高価なハカランダ指板ですから失敗は許されません、
インレイ埋めはレーザー加工で外注しました。
何度も何度も採寸、チェック。
バインディングの厚さが決まらないと指板の幅が出ません。
元のバインディングはすこし厚すぎたのでオリジナルに近づけたい。
当然エスカッション付近の寸法も変わるので指板エンドの寸法も変わります。
しつこいくらい採寸、仮合わせを繰り返しました。
慎重に接着、はみ出した接着剤をクランプの隙間に綿棒を差し込んでせっせと拭き取る。
接着完了、指板のすり合わせを行いました。
バインディングがオーバーバインディングのギブソン方式だと
先にフレットを打った指板を接着してからバインディングを接着するので指板のすり合わせは出来ません。その分沢山フレットを削って真っ直ぐを出さないといけない訳です。
指板接着が出来たらフレットを打ち込み、次はネックのリシェイプです。
お客様の希望に合わせて・・
指板を張り替えたのでネックの厚みを測りなおし、先に計っておいたトラスロッドの溝の深さを考えつつ、希望の厚みまでどれだけ削るか割り出します。